その日の夜。
時刻はもうじき1時にをなろうとしていた。
雨音がやみ、外は静まり返り、もしかしたらと包まっていた毛布を出て、優月は窓の外を覗く。
「あ、…雪」
細かな雪がひらひらと夜の中を舞っていた。
今年初めての雪に自然と胸が躍り、思わず窓を開けて手を外に出す。
手のひらに乗った雪は本当に小さく、すぐに溶けてしまった。
小さい頃の方が遥かにテンションが上がっていた雪。
でも今も相変わらず無条件にわくわくしていた。
今日のあの出来事が引きずり、寝付けずにいた優月だけど、わくわくが消えないうちに陸にも教えたい衝動にかられた。
少しでも周囲に『母親』として見られ、浮ついた気分になったことがとても後ろめたかった。
陸が戻ってきて、二人が正真正銘の親子であるという証を、まざまざと見せつけられたような感じで。



