白い月~夜明け前のその空に~


「……バカ陸」


「あ?おま、今なんてっ」


「ほら、もう順番来たから、すいません!いいですか?」


「あっ…ま、いっか」



右往左往していた曖昧な感情が、あの一言で和らぎ、優月はいつもの笑顔をどうにか取り戻した。


ものすごく単純過ぎて自分で呆れる程。

それだけ好きな人の言葉は、影響力が強いということなのかもしれない。





隠された恋。




かなり精神的にもきつくなっていることが、ついに自覚し、目に見えて分かってきている状況だ。




もう誰にも止められない。


それに誰にも明かしてはいないのだから。





『恋をしている』そのこと自体、二人の間には有り得ないことだと主張しているようなもの。



きっと当然周囲も有り得ないことだと思っているだろう。







ある人物を除いては……。