白い月~夜明け前のその空に~


言葉の意味は半分本気で半分冗談。




もっと彼女に近づきたい気持ちは、容赦なく高まる一方なのは承知の上。


こんな行動も、もしかしたら歯止めが利かなくなっている兆候なのかもしれない。






優月は分かりやすく呆然としていた。


北風にあおられても、耳だけは火照って。




けれど、先に歩き出した陸の背中を見ていると、もう全然高校生とは思えないほど大人に見えてきて仕方なかった。




社会人になる、そんな彼の固い意志がはっきり浮かぶようで。



プリンにはしゃぐあの笑顔が信じられない程。




静かで確かな覚悟。



父親として生きていく、養っていくその責任が、冷たい風の中でまっすぐ歩いていくその背中に全部宿っているように優月は見えた。





揺らいだ。




今自分がいる居場所が。


気持ちが。