白い月~夜明け前のその空に~


何であんたなのとごねる里乃を制止し、長澤は陸と二人きりで話すことを選んだ。

里乃は最後まで不服そうだったが。





「俺、佐野と同じクラスの長澤っていいます。よく佐野含めた四人で一緒にいるんです」


見た目のチャラそうな雰囲気を覆す、きちっと真面目な挨拶をする。

その意外性を知り、好印象を持った陸は自販機で買ったジュースを、笑みを浮かべながら彼に渡す。


「ありがとうございます。……あの実は、付き合ってるって彼氏って、俺なんです」


「…えっ」



急展開の告白に、ペットボトルの蓋を開けようとした陸の手が止まる。



「もっと早く陸さんに挨拶しておけばよかったですね。だったらこんなややこしいことにならずに済んだかもしれないのに。まだ辻井達にも報告してないのに、ケンカしちゃって。多分余計言いづらくて、それできっと、彼氏とデートだなんて、つい嘘ついたんだと思います」


苦笑しながら長澤はペラペラとしゃべり“彼氏の演技”を始める。