クロアイ信者たちが、こんな芝居をしている理由は、
優しい“イイ人”だから。
クロアイ最後の予知夢、
『聖夜祭で、たくさんの血が流れる』
それを信じて、
学園生徒たちの身を、本気で心配していた彼ら。
そんな優しい彼らに、私はこう言った。
「予知夢は変えられないけど、
違う結果にすり替えることはできるヨ。
つまり、怪我人や死人が出ずに済むってこと。
クロアイは真っ赤な液体を体から流して、
生徒達がバタバタ倒れる映像を夢に見ただけ。
それなら……本物の血が流れる前に、
先にアナタ達が、ニセモノの血を流しちゃえばいいんだヨ」
クロアイも、この案を支持してくれていると言ったら、
8人はがぜん、やる気になった。
自作自演のクロアイ劇場を演じ、
たとえ後で処罰されることになったとしても、
本物の血が流れずに済むなら、
その方がいい。
8人はそんな風に考える、
正義感の強い、イイ人たち。
イイ人……そう、
使い勝手のイイ人たちなのだ。


