離れているので聞こえないけど、
叶多くんが何を言ったのかは、
私には分かる。
彼はこう言ったのだ。
「5人じゃ少ねぇ。会場内の全ての警備員を連れて行け。
大丈夫、中は安全だ。
全警備員を導入して、さっさと騒がしい奴らを追い払ってこい!」
“春成叶多様”の一言で、
会場内にいたガードマン全員が、
ヤンキー達を追い払いに出て行った。
これで三ノ宮家が用意した、
プロのガードマンを排除できた。
暴れるなら、今デショ!
私は窓際を離れて、会場内を移動する。
料理を取りに行くフリをして、
クロアイ信者の、男子生徒の背中をトンと叩き、
飲み物を取りに行くフリをして、
クロアイ信者の、女子生徒の肩をポンと叩いて合図した。


