私はうつむき、唇を引き結んでいた。
凹んでいるわけじゃない。
これから起きることと、
その時の沙也子の反応を想像したら可笑しくて、
笑いをこらえているだけ。
パーティー開始まで、10分を切った。
何とか笑いをこらえて、真顔をキープしていた。
会場内を見渡すと、大勢の人。
学園の生徒とその父兄達、
招待客を合わせると、
その数、およそ1000人。
広い会場内が、狭く感じるほどだった。
人数が多いので、食事は立食、
ビュッフェスタイル。
純白のクロスが敷かれた長い長いテーブルに、
銀食器に盛られた出来立ての料理が、美しく並べられていく。
輝くシャンデリアに、高級料理。
きらびやかに着飾ったお嬢様たちに、
いつもより大人っぽい、お坊ちゃまたち。
始まる前から楽しげな雰囲気の会場内で、
緊張した面持ちの生徒が、
数人いた。
それは“自作自演グループ”
の8人だ。
クロアイ信者の彼らは、
大切な仕事が控えているから、
緊張するのも無理がない。
仕事開始は、もうすぐ。
30分後くらいになるだろう。


