黒愛−2nd love−

 


彼は小さな溜息をついて、
机に座った。



私の好きな、野生味あふれる強い瞳は、

今は何だか、輝きが弱まっているように見えた。



彼は暗い声で、こう答えた。




「沙也と結婚なんて、ウゼェけど……


変わらねぇんだよ。

春成で生きるのも、三ノ宮で生きるのも。


俺を縛り付ける、鎖の名前が変わるだけ。

胸クソ悪い世界から、どのみち逃げられねぇ。


だからお前は、これ以上俺に関わるな。

三ノ宮も、春成と同じくらい怖いぞ?

死にたくなかったら、手を引け」





彼と視線をぶつけて、黙り込んだ。



私を守ろうとしてくれる、その気持ちは嬉しいけど、


“手を引け”と言われるより、

“俺のために戦え”と言ってくれた方が、もっと嬉しいのに。