扉が閉まると、
美術教師が座っていた椅子に、
座らされた。
叶多くんは机に片手をついて、
私に顔を近づける。
顔の距離20cmで、彼は言った。
「聖夜祭を邪魔すんのは、
やめとけ。
企業のトップや政治家、
大物がゾロゾロ集まってる中で、
三ノ宮のメンツを潰したら、
シャレにならねぇ。
お前が消されるぞ?
悪いこと言わねぇから、
あきらめろ」
まさか、叶多くんに反対されると思っていなかったから、
驚いた。
驚いたし、ショックも受けた。
私が邪魔しなかったら、
婚約発表されてしまうのに、
それでもイイと言うのか?
叶多くんは、沙也子との結婚を望んでいるのだろうか?
そんな風に、怪しんでしまった。
ムッとして、彼に聞いた。
「聖夜祭を壊さなかったら、
婚約発表されちゃうんだよ?
三ノ宮家の婿養子になりたいの?
沙也子と結婚してもいいと言うの?」


