「黒田さん、逃げるのか!?」
ザコ男が怒鳴った。
逃げたりしない。
クロアイの正体を、ちゃんと用意しているから。
ドアを開けて廊下で待たせていた相手に、
「入って」
と声をかけた。
コクリ頷き、生徒会室に入ってきたのは…久美。
今日の久美は、いつもと表情が違って見える。
唇を引き結び、何かを決意した顔をしていた。
ざわつくザコ達と、
眉間にシワを寄せる沙也子。
久美は彼女達の前に立ち、
「私がクロアイです」
とハッキリ言った。
3日前の夜、
久美を抱いてあげた。
私に愛される喜びにもだえながら、
久美は身代わりになることを引き受けてくれた。


