黒愛−2nd love−

 


久美が鼻をすすった。



背中に張り付いているので顔は見えないが、涙ぐんでいるみたい。



放置されたことがよほど淋しかったのか、


それとも、お願いする相手が自分ではないことに傷ついたのか、


久美の涙の理由は、そんなところ。




久美の腕をゆっくり解いて、
椅子から立ち上がった。



肩にかけられたショールが、
ハラリと落ちる。



泣き顔の久美と向かい合い、

その頬を両手ではさんで、
軽く唇を合わせた。




久美はビックリして固まっていたが、

口元には嬉しさがにじんでいた。



唇を離し、ギュッと抱きしめて、
耳元でささやいた。




「私のためなら、何でもするって本当?

それなら、やってもらいたいことがあるの。


お願い、久美。

私をタスケテ……」