どうやって入ったのか、
そんなことを聞かなくても、
彼女の手に握られている、
マスターカードキーが目に入った。
沙也子は、三ノ宮学園理事長の孫娘。
この学園は、彼女の持ち物だと言っても過言じゃない。
彼女がやりたいと思ったことで、
できないことはなく、
欲しいと思った物で、手に入らない物もないのだ。
三ノ宮沙也子がゆっくりと歩み寄る。
叶多くんと私は、ベッドの上から動かない。
すぐ側まできた沙也子は、
裸の私を見下ろし、
汚らわしい物でも見たような顔して瞳を狭めた。
彼女が私に言う。
「もっと焦った方がいいんじゃなくて?
真夜中の男子寮に忍び込み、
不純異性交遊を働くなんて、
退学に値する行為なのよ?」


