黒愛−2nd love−

 


私の黒髪に指をくぐらせ、
彼は遊んでいた。



「庶民になりてぇ……」



心からの願望が、口からもれていた。




春成から逃げられない彼を、
救ってあげたいと思った。



全てを捨てて、私と一緒に生きて欲しかった。



“春成叶多”に憧れる女子はたくさんいるが、

憧れの大部分は、“春成”という名前に対してだ。



でも私は違う。



“春成”なんかに魅力を感じない。



お金や権力なんて欲しくない。



欲しいのは……彼、そのもの。




「叶多くん、全てを捨てて、私と一緒に逃げようよ……」



甘えた声で、誘ってみた。



「ムリ。言っただろ?春成は甘くねぇって。

俺の将来は、俺の意思じゃ決められない。

“春成”を捨てるには……
死ぬしかない」