ばれたなら仕方ない。
帽子を取ると、押し込められていた黒髪がフワリと舞って、
あるべき形に戻った。
手の甲で髪を払い、彼に言う。
「なーんだ。
真面目な性格だから、計画書の指示に従ってると思ってたのに、違うんだね」
マリアンヌと手を繋いだり、
ジュースを恋人飲みしたり、
王子様的な振る舞いをしたり……
それを実行したのは全て、彼の真面目さから来る物だと思っていた。
でも違ったみたい。
私に見張られているのを知っていたから、
渋々、マリアンヌ好みの男を演じただけ。
見られていなかったら、適当なデートをして、
テスト予想問題集の残りを、手に入れるつもりだったらしい。


