マリアンヌに持っていかれる前に、
先に私が、彼の戻した本を手に取った。
それの1ページ目に手紙をはさめて、元の場所に戻しておいた。
私も帰り支度をして、
でも帰らずに、本棚の陰に身を潜める。
図書室の利用者は、私以外みんな出て行った。
司書と図書委員の生徒達は、
閉室の準備を静かに淡々とこなしていた。
マリアンヌは、返却された本数冊を本棚に戻してから、
予想通り、彼が読んでいた本の所へ行く。
目当ての本を胸に抱きしめ、
彼が座っていた閲覧席へ。
頬をピンクに染めて、本を開くと――
すぐに私の入れた手紙を見つけた。
マリアンヌが首を傾げて、
手紙を手に取った。
「これは、何だろう?」
そんな顔して四つ折のノートを開き、
びっくりして目を丸くしていた。
今マリアンヌが読んでいる手紙には、
こんな言葉が書かれている。


