その中にマリアンヌもいた。
肩までのふんわりウェーブの髪型で、
ピンクのリボンがついたカチューシャをしている。
小柄で童顔。
中身も見た目も、幼い感じがした。
カウンター近くの本棚で、私は適当な本を一冊手にとり、
立ち読みしているふりをした。
顔は本に向け、目線だけマリアンヌを追う。
彼女は何かの作業をしながら、
時々同じ方向を眺めて、頬をゆるませていた。
マリアンヌの視線をたどると、
閲覧席に当たる。
6人用のテーブルに、男子生徒が一人だけ座っていた。
そいつがマリアンヌの、本の王子様に違いない。
容姿はカッコイイ部類に、ギリギリ入れてもいい感じ。
でも、私の好みではない。
真面目なガリ勉くんは好きじゃない。


