探し始めてまだ30分もたっていない。
久美は「まだ役に立てていないのに……」
と言いたげな顔して、
自分の机に戻っていった。
そんなことはない。
久美はちゃんと役に立ってくれた。
私の求めていた“次の予知夢の材料”を探し出してくれたじゃない。
決めた。
次のターゲットは、ポエム少女の“マリアンヌ”にしよう。
机の引き出しを開けて、
叶多くんにもらった、折りたたみ式ナイフを手に取った。
手の平でその重みと冷たさを楽しみながら、
頭の中に素敵な計画を企てる。
片想い中のマリアンヌ。
本の妖精さんに頼んでも、
カレに気持ちは伝わらないんだよ?
バカで哀れなその恋を、
私が赤く実らせてあげる。
赤く、赤く、
鮮血みたいに真っ赤にネ……


