久美が個室から飛び出してきた。
大きな音に興味津々で、
手も洗わずに廊下に出ていく。
「愛美!C組が大変なことになってるよ!
きっと、またあの男の子だよ!」
「そうみたいダネ」
クスリと笑い、スマホを耳に当てた。
「はい、集合ですか?
分かりました。すぐ行きます」
本当はどこからも掛かってきていないけど、
電話が掛かってきたふりをしていた。
スマホを下ろして、久美に言う。
「生徒会から、召集かかった」
「この騒ぎについて?」
「分かんない。
とにかく行ってくるね」
久美と別れて、急いで生徒会室に向かった。
駆け込んだ私を待っていたのは、
叶多くん。
「よお、派手に暴れてるじゃねぇか」
そう言って、クククと喉の奥で笑っていた。


