黒愛−2nd love−

 


私に手を引かれて走りながら、
久美が興奮した声で言った。



「さっきのアレ、あの男の子だよね?

やっぱり愛美の予知夢が当たったんだね!」




愛美の予知夢と言った久美の手を、
パッと離した。



口に出すなら、愛美の予知夢ではなく、

“クロアイの予知夢”と言ってもらいたい。



口止めする意味を込めて、
ジロリと睨んだ。



「クロアイの正体が知れたら困るんだけど。

もし誰かに話したら……
久美のこと嫌いになるから」




久美が慌てる。


泣きそうな顔して、謝ってくる。



「ごめんね。もう言わない、絶対に言わない。

お願い愛美、嫌いにならないで……」




2-Cの前についた。


Hくんはまだ追ってこない。



ドアから中を覗くと、教室内には5〜6人の生徒が残っていた。



ポケットからプリントを1枚出して、久美に渡した。