サンドイッチを食べていた女子は、
いきなりHくんに胸倉を掴まれていた。
Hくんが拳を振り上げ、
その子を殴ろうとしている。
間一髪、彼の腕を振りほどき、
その子が逃げ出した。
Hくんが椅子やテーブルをなぎ倒し、その子を追いかけ始めた。
周りにいた女子たちは狙われてもいないのに、一緒に悲鳴を上げて逃げ回っていた。
カフェテラス内はパニックで、
ランチが出来る雰囲気じゃなくなった。
久美の手からサンドイッチが落ちた。
びっくりした顔して、ガラス越しの騒ぎを見ながら固まっている。
「久美!ここも危ないかもしれないから、移動しよう!」
私はそう言って、久美の手を引き校舎に駆け込んだ。
廊下を走りながら、3通目のメールをHくんに送信した。
『残念!その子は私じゃないよ。
女の子なんだから、顔は殴らないでネ。
今ね、カフェテラスから出たところ。
2-Cに向かっているんだ。
Hくんの机に……イタズラしちゃおうかな♪』


