黒愛−2nd love−

 


Hくんは、私を探している。


探し出して“ぶっ殺してやりたい”みたい。



探しやすいように、折角ヒントを与えてあげたのに、

彼は中庭の私に気づかない。



Hくんは人違いの男子生徒から離れて、

カフェテラスの窓際を歩いていた。



“お日さまの光を浴びる椅子”
に座る女子生徒を、一人一人確認して歩いていた。



窓際には、4人で丸テーブルを囲む女子生徒がいた。



運悪く、その中の一人がサンドイッチを食べていたみたい。



「見つけた!」とばかりに、
Hくんが彼女に駆け寄った。




「久美、あそこ見て……」



驚きの表情を作り、久美に言った。



私の指差す先を見て、
久美は「キャア」と悲鳴をあげた。



悲鳴をあげたのは、久美だけじゃない。



ガラス窓はピッタリ閉じている。


それなのに、中庭までハッキリ聞こえるほどの悲鳴が、

カフェテラス内から響いてきた。