◇◇◇
翌日――
空は真っ青。
気持ち良く晴れ渡り、何か素敵なことが起こりそうな天気だった。
朝も中休みも、廊下でHくんとすれ違ったが、
明らかにいつもと雰囲気が違っていた。
目が充血して、ギラギラしている。
今までのビクビクした雰囲気がなくなり、
すれ違う生徒たち全員を、睨みつけていた。
きっと彼の目には、誰もが疑わしく見えるのだろう。
自分を監視する奴を見つけだそうと、
神経を張り巡らせているのが伝わってきた。
他のことに意識が回らないせいか、
度が過ぎる潔癖症が、治っていた。
除菌スプレーを持ち歩かないし、
トイレのドアを開ける時も、布手袋をはめていない。
手洗いすら忘れている。


