黒愛−2nd love−

 


耳から入り込む甘美な刺激に、
肌がゾクリと粟立った。



彼のフェロモンにやられて、

口から色のある吐息がもれてしまう。



雑魚ふたりがいなければ、もっと甘い展開に持ち込めるのに……


そう思った時、さらに邪魔な存在が。



ドアが開いて、

「遅れてごめんなさい」
と入ってきたのは、

三ノ宮沙也子。



彼女は、私と私の肩を抱き寄せる叶多くんを見て、

目を見開いてから、スッと瞳を狭めた。



「何をしているのかしら?

生徒会室は仕事場。ふざけ合う場所ではないのよ?」




眼鏡の奥の知的な瞳には、
うっすら嫉妬の色がにじんでいた。



怪しいと睨んだ通り、

沙也子は彼に恋愛感情を抱いているようだ。



それなのに、彼女は冷静さを保とうとする。



醜い嫉妬の気持ちを理性で押し殺し、決して言葉にしない。


真っ白な正論を、静かにぶつけてくるだけ。