黒愛−2nd love−

 


そんなルリコの文句に被せるように、

突然廊下から、男子生徒の悲鳴が聞こえた。



「うわあああっ!!」




その声で、ルリコの苦情が中断する。



ルリコも他のクラスメイト達も、
悲鳴の理由を探りに廊下に出て行った。



私も久美と一緒に廊下に出た。



人垣ができているのは、
2-Cのドア前。



見なくても大体の状況は分かるけど、

久美に「こっち!」と手を引かれ、人垣に潜り込んで中を覗いた。



予想通り、Hくんがパニックになっていた。



「誰だ!?僕の持ち物に勝手に触れた奴は!

君か?それとも君か!?」




遠巻きに見ているクラスメイトに向け、Hくんが一人で騒いでいた。



彼がどんなに問い掛けても、

クラスメイト達は迷惑そうな顔して、冷ややかな視線を向けるだけ。



となりの席の男子はHくんを完全に無視して、スマホをいじっていた。