神様修行はじめます! 其の四


うわー、なんかもう、嫌な予感しかしないや・・・。


これって行ったら絶対、ヤバイ状態になりそう。



「ねえ凍雨くん、長老があたしに・・・・・・」


「小娘に、何の用だというんじゃ」



あたしの疑問を、絹糸が代わりに口にしてくれた。


凍雨くんじゃなく、術師たちに向かって。



「なにかの間違いであろうよ」


「いえ、確かに天内の娘を連れてこい、との命にございます」


「偉ぶっているあの連中が、小娘に会いたがるとは思えぬ」


「我らもくわしい事は分かりません」


「我らはただ、天内の娘を連れてくるよう、言いつけられただけですので」


「やれやれ、そろって使えぬやつらじゃわい」



ムスッとした声で絹糸が言った。


そして術師とあたしの間にチョコンと座り、不機嫌そうに言い放つ。



「子どもの使いではないぞ。なれば、理由を聞いてこい」


「いや、しかしそれは・・・・・・」


「我に口ごたえをするでない。よいから戻って、我の言う通りにせい」



ことさらに、機嫌の悪そうな絹糸の声と態度。


でもあたしには分かった。


絹糸はわざとこんな態度をとって、強引に術師たちを引き下がらせようとしているんだ。