呼吸どころか宇宙が一時停止した。
世界そのものが、あたしの中からブッ飛んでいく。
非常事態。緊急事態。
不測の事態に想定外。
そんなクライシス状態のあたしに一切構わず、門川君は爆弾宣言を連発する。
「僕の隣にいて欲しい人は、常に君だ。他の女性はいらない」
「・・・・・・」
「もう誰にも君を渡さない。君の隣にいるべき男も、この僕だけだ」
・・・・・・。
もう。
もう、時間も空間も、分からない。
宇宙創世以前の混沌があたしを支配する。
この人・・・いったい誰?
今にも噛み付きそうなほど、怖いほど強く真剣な目をしたこの人は?
目の前の彼の言葉が、インフレーションを起こしているあたしの中に入り込む。
そして、ついに起爆スイッチを押した。
「僕と結婚してくれ。天内君」
ビッグバン、到来。
あたしの全細胞が爆発した。
「ーーーーーーーーーー!?」
無音の絶叫が鳴り響く。
頭の中に爆風が吹き荒れ、ビリビリ痺れて気を失いそうになる。
血圧が急激に低下して意識が薄れる中、あたしは必死に思考を廻らせた。
け、けっこん? けっこん? けっこんって・・・
・・・・・・血痕?
いや! それは違うと思うぞしっかりしろあたし!
結婚は結婚だ! そうだ、結婚なんだ!
つ、つまりこれって・・・
あたし、門川君にプロポーズされてる真っ最中ってことぉぉ!?


