どうにも切なさに耐えかねたあたしは立ち止まり、後ろを振り返った。
そこには、浄火が。
そして子独楽ちゃんが、主さんがいる。
決してたどり着くことの叶わない、常世の島。
生涯会えるはずもなかった彼らがこうして、あたし達を見送ってくれている。
きっとそれが、見つけた答えのひとつなんだ。
あたしはその意味を、深く強く噛みしめる。
・・・やっぱり泣いてなんかいられないね。
(またね)
あたしはヒラヒラと手を振った。
また、会おうね。
きっとね。
彼らに笑顔を見せながら、誓いの言葉と目の前の光景を、しっかりと心に刻み付ける。
そしてあたしは門川君の隣へと駆けていった。


