神様修行はじめます! 其の四


「つまりお前は、当主様の偽者じゃ。わしは忠臣として、お前を成敗せねばならぬのぅ」


カラカラと声高に笑って、じじぃはゲホゲホ咳き込む。


その、人をさも小バカにした笑い声の、憎たらしさときたら!


あたしは思わず結界を拳で殴りつける。


怒りに任せた鉄拳は、虚しく膜に飲み込まれて力を失った。


こんの、じじぃめ! そうか、そういう筋書きか!


島で次々と起こる不審な出来事。その島へと渡った、あたし。


それを知った門川君が、常世島もあたしも放置するはずがない。


凍雨くんを替え玉にして、彼がこの島へ来ることも全部お見通しだったわけか!


それを利用して、彼を亡き者にしようとしてるんだな!?


さも自慢げに語ってるけど、それもどうせ因業ババの策略なんでしょ!?


「じゃが、それは後じゃ。今はまず、この娘に子種を仕込まねばならぬのでな」


ジタバタと暴れるお岩さんを、じじぃが部屋の中へ連れ込む。


お岩さんの匂いをクンクン嗅ぎながら、ウットリとつぶやいた。


「おお、この漲る生命力。これぞまさに大地の力。さぞや優秀な子が生まれるであろう」


「嫌! 嫌! 嫌!」


「ずっとお前に狙いをつけておったのじゃ。ようやく手に入れたぞ」


「・・・・・・!」


ペロリと頬を舐められ、お岩さんが顔を硬直させてブルルッと震える。


ショックのあまりに力が抜けた隙に、布団の上にドサリと押し倒されてしまった。


じじぃの体が、お岩さんの体に覆い被さる。


「ヤメてーーーーー!」


あたしは真っ青になって金切り声を上げた。


「あんた、それでも人間なの!?」