まるで黄色いサングラス越しに見ているように、世界がうっすらと黄色い。
よくよく見れば、あたし達全員が、大きな三角形の黄色い膜にそれぞれ閉じ込められている。
・・・なにこれ!?
あたしは急いで立ち上がり、目の前の膜に両手の平でソッと触れてみる。
半透明なそれは緩やかな弾力を持ち、あたしの両腕を肩までヌプリと飲み込んでいく。
いくら力を入れて押しても、突き抜けられない。
それどころか体ごと飲み込まれてしまいそうな気がする。
まるで底なしの沼に両手を突っ込んでいるような、得体のしれない不気味な感触だった。
これ、この黄色いの見覚えがある!
マロさんの封印術だ! 全ての術の発動を封印してしまう、強力な結界術!
そうか! だから絹糸の変化も解かれてしまって、セバスチャンさんの術も封印された!
このせいで門川君も浮遊術を発動できなかったんだ!
「どうだ! オレ達の力の前では、お前たち神の一族も無力だ!」
叫び声が聞こえて、あたしは膜の中で振り向いた。
屋敷の前に男達が数人、ズラリと並んで印を組んでいる。
あの人達も、あの村の住人なの!? きっと端境一族の血を引いている人たちなんだ!
「わしを見くびるでないわ。わしには信子という知恵者がついておる」
子作りマシーンの勝ち誇った声。
あたし達の攻撃を完全に封印する用意が、すでに整っていたんだ。
マロさんさえ一緒に来てくれていれば、こんな術、きっと簡単に解除してくれたのに。
そうならないようマロさんの力を消耗させてしまうのも、因業ババの策略だったんだ。
・・・どこまで頭の回る女なの!?


