「うわー! うわー! うわー!」
緑、緑、緑!
周囲360度すべて、緑一色全開!
ツタが意思を持った生物のように、凄まじいスピードで天に向かってどんどん上昇する。
あたし達は周囲を取り囲まれ、溺れるようにもがいていた。
ほんとに海の中で溺れているみたい。
目の前のツタが、海中で異常発生したコンブにしか見えない。
でけえぇぇー! このコンブ!
しかも地面が爆発した時に砕かれた岩の破片が、噴火みたいに下から飛び上ってくる。
大人の頭ぐらいの大きな石が、ビュンビュン音をたててブっ飛んできて背筋がゾッとした。
―― バゴオォォ・・・!
次々と下から伸び上がるツタの先端が、岩を軽々と貫いていく。
まるで塩のようにサラサラと砕け散るのが見えて、あたしの背中がさらに冷えた。
これにぶつかったら即死する! 味方に瞬殺される!
絹糸が信じられない敏捷さで、なんとかツタと岩の猛攻撃から身をかわし続けた。
奇跡的な回避率。ほとんど本能だけで動いているんだろう。
「さ、さすが神獣! エライ絹糸!」
「・・・・・・!」
絹糸は返事をする余裕も無いらしい。
もちろんこっちも、余裕なんてさらさら無かった。
絹糸がすごい態勢で激しく動き回っているから、今にも振り落とされそう。
絹糸の首筋を両腕と両足で羽交い絞めして、ほとんど絞殺状態でしがみ付いた。
うわあ! 落ち・・・落ち、落ちる!
なんか、自分がカウガールに思えてきた!
ロデオ大会に出場したら、今なら絶対、日本人女性初優勝できる自信がある!


