神様修行はじめます! 其の四


た、斃すのみって、そんな!


「セバスチャンさん待って! 島の人たちは別に、悪者ってわけじゃないんだって!」


「あんた、何するんだ! みんなを放せよ!」


あたしと浄火の必死の叫びも、セバスチャンさんは全く意に介さない。


表情も変えずに淡々と反論する。


「彼らの善悪など、このさい問題ではありません。いま問題なのは・・・」


パチンと、彼の指先が鳴った。


「ジュエル様を、いち早くお助けすること。その障害となる物は、わたくしめが取り除きます」


「うわああぁぁ!」


吊り上げられている村人たちが、揃って恐怖の悲鳴を上げた。


あっという間に、十階分くらいの高さまでスルスルッと持ち上げられていく。


まさか、あの高さから叩き落とすつもり!?


うわあ! だからダメだってばセバスチャンさん!


「やめてセバスチャンさん!」


「よせ! 頼むからやめてくれー!」


「・・・・・・・・・・・・」


無言のセバスチャンさんの指が、また鳴らされようとしたその時・・・


―― ズゴーーン!


・・・・・・へ!?


村人たちの頭の上に、天から次々とデカイ氷の塊が落下して激突した。


全員、白目を剥いてグタッと気絶してしまう。


あたし達は呆気にとられて、その光景を見上げていた。


「これで充分、事足りるだろう。セバスチャン、彼らを下ろしてくれ」


「・・・・・・承知いたしました。永久様」