神様修行はじめます! 其の四


狙い撃ちされる仲間たち全員を、マロさんがそれぞれ結界を張って死守している。


「うおおぉ! ・・・でおじゃるぅぅ!」


「マ、マロさんーーー!」


攻撃してくる相手はみんな島民たちであって、異形のモノじゃない。


浄火の仲間。境遇は違っても神の一族の末裔だ。


反撃なんて・・・傷付けるなんてできないよ!


でもこのままじゃマロさんの力だって、いつまでも続かない!


どうしたらいいの!?


「聞いてー! あたし達は敵じゃないよ! ちゃんと説明するから聞いて!」


返事の代わりに、全員総出の爆発攻撃が返ってきた。


結界に守られていると分かっていても、思わず悲鳴を上げてしまうほどの威力だ。


爆音の合間に、村人たちが叫んでいる。


「オレたちから神の一族の能力を、奪い取ろうとしているのは知っているんだ!」


「よそ者め! そうはさせないぞ!」


「奪い取るって・・・誰が言ったのよ!? そんなこと!」


「信子さまと戌亥さまだ!」


「な・・・・・・!?」


あのふたりがここに来たの!? 


いったい村の皆に何を吹き込んだのよ!?


―― ドゴオォォォ!


「・・・・・・!?」


地中から勢い良くツタが飛び出し、村人たちに襲い掛かった。


不意を食らった村人たちは全身を締め上げられ、高々と宙に吊り上げられる。


「セバスチャンさん!? 何するの!?」


「刃向う者は、誰であろうと容赦はしません。斃すのみです」


冷酷な表情で、彼はそう言い切った。