狙い撃ちされる仲間たち全員を、マロさんがそれぞれ結界を張って死守している。
「うおおぉ! ・・・でおじゃるぅぅ!」
「マ、マロさんーーー!」
攻撃してくる相手はみんな島民たちであって、異形のモノじゃない。
浄火の仲間。境遇は違っても神の一族の末裔だ。
反撃なんて・・・傷付けるなんてできないよ!
でもこのままじゃマロさんの力だって、いつまでも続かない!
どうしたらいいの!?
「聞いてー! あたし達は敵じゃないよ! ちゃんと説明するから聞いて!」
返事の代わりに、全員総出の爆発攻撃が返ってきた。
結界に守られていると分かっていても、思わず悲鳴を上げてしまうほどの威力だ。
爆音の合間に、村人たちが叫んでいる。
「オレたちから神の一族の能力を、奪い取ろうとしているのは知っているんだ!」
「よそ者め! そうはさせないぞ!」
「奪い取るって・・・誰が言ったのよ!? そんなこと!」
「信子さまと戌亥さまだ!」
「な・・・・・・!?」
あのふたりがここに来たの!?
いったい村の皆に何を吹き込んだのよ!?
―― ドゴオォォォ!
「・・・・・・!?」
地中から勢い良くツタが飛び出し、村人たちに襲い掛かった。
不意を食らった村人たちは全身を締め上げられ、高々と宙に吊り上げられる。
「セバスチャンさん!? 何するの!?」
「刃向う者は、誰であろうと容赦はしません。斃すのみです」
冷酷な表情で、彼はそう言い切った。


