神様修行はじめます! 其の四


入り口付近に、門番らしい村人の姿が数人見える。


みんなこっちを見ながら立ち尽くしていた。


きっと絹糸としま子の姿を見てビックリしてるんだ。無理も無い。


でも大丈夫だよ! あたし達は怪しい者じゃないからね!


「すいませーん! ちょっと村の中、通らせてもらいまーす!」


警戒心を解くために、あたしは片手を上げてブンブン振り回しながら挨拶した。


「急いでるんだ! 悪りぃ、このまま通るぜ!」


浄火も村人を安心させようと叫んだ時・・・


―― ドオォォ・・・ン!


突然、あたし達の真横の地面がさく裂した。


まるで爆弾でも爆発したかのように、大量の土煙と土砂が高々と空に舞う。


不意に食らった風圧で、あたし達は横っ飛びに飛んだ。


「きゃああぁ!?」


放り出されたあたしは地面にゴロゴロと転がってしまう。


い、痛ててて・・・! なにこの爆発!


―― ドオォン! ド・・・ン!


続けざま、あたし達の周囲を取り囲むように爆発が連発した。


あたりは黒い煙で覆われ、ドシャドシャと土砂が(いや、シャレじゃなくて!)上から降ってくる。


起き上がることもできず、頭を両腕で覆いながらあたしは身を縮めた。


なんも見えない! 門川君、どこ!?


『不可視なる者、可視なる者の身に証を刻む。高きより下、またその逆もしかりて動け、触れ得ぬ者』


心の声に答えるように、彼の言霊が響いた。