神様修行はじめます! 其の四


「コイツは見ての通り、神格化しちまってるんだよ! そんなのが八つ分じゃあ、あたしの手に負えないよ!」


「そんなあぁぁ!」


異形というより、ほぼ神獣ってこと?


そのくせあんなジジィに操られちゃうなんて、どんだけ低レベルな神獣?


どうやら八つの頭と八つの尾は、それぞれが意思を持って蠢いているらしい。


天井も、壁も、地面も、好き放題に体当たりしながら破壊してる。


絶え間ない振動。

砕かれた岩盤がバラバラと落下する音。


・・・これじゃ洞窟が崩れちゃうよ! あたし達、生き埋めになる! 


そんだけバカでかいオツムの中に、脳みその容量はどんだけよ!?


「ねえ! うちの神獣と赤鬼は!?」


あたしはマロさん達に確認した。


「絹糸もしま子も、お岩さんを助けるために後を追っているんだよね!?」


「違うんだよ!」


間髪置かずに主さんが答えた。


「あいつら、揃って飲まれちまったんだよ!」


「え!? しま子が何を飲み込んだって!?」


「だから、ふたり共、ヘビの腹ん中だよ!」


「・・・・・・・・・・・・」


はぁぁぁーーーーー!?


「あいつら、ヘビに丸飲みされちまったんだよぅ! 助けてやっておくれよぅ!」


主さんがせっぱ詰った声で哀願した。


た・・・助けに行ってるんじゃなくて


助けが必要な状況なわけ!?