「ジュエル様に振られて、余計に頭に血がのぼってしまったようですね」
「いっそそのまま、脳溢血でプツンといきゃあ良かったのに! どこまでも中途半端なじじいね!」
「全てにおいてのバランスが、著しく悪いタイプなのでしょう」
彼のそんな落ち着いたセリフに、あたしの頭はますます逆上した。
「どっしり構えてる場合じゃないですよ! セバスチャンさん!」
あのジジィ、真性のマゾなんだよ!? 正しく変質者なんだよ!?
そんなヤツがお岩さんを・・・!
その後の顛末を想像するのも恐ろしくて、あたしは目まいがした。
すぐ・・・すぐに助け出さないと手遅れになる!
「典雅殿、絹糸としま子はどこだ?」
門川君の声に、あたしはハッと気付いた。
そうだ。そういえば絹糸としま子の姿がどこにも見えない。
ひょっとして、さらわれたお岩さんの後を追っているんじゃ!?
きっとそうだよ! きっとあのふたりが助けてくれる!
希望が芽生えたあたしの耳に、主さんの金切り声が聞こえてきた。
「ちょいとあんたら! 遅いだろ! 今まで何してたんだい!?」
マロさん達の足元で、白ヘビが目を真っ赤にしてキィキィ怒鳴っていた。
「あ、主さん! いたの!?」
「いるよそりゃ! 腹立つ娘だね、まったく!」
「だって・・・主さんがいるのに、なんで暴れてるの!? このヤマタノオロチは!」
主さんは強力な退魔の力の持ち主なんでしょ!?
さっさと駆除してよ、こんな迷惑なまでに育った爬虫類なんて!
「いっそそのまま、脳溢血でプツンといきゃあ良かったのに! どこまでも中途半端なじじいね!」
「全てにおいてのバランスが、著しく悪いタイプなのでしょう」
彼のそんな落ち着いたセリフに、あたしの頭はますます逆上した。
「どっしり構えてる場合じゃないですよ! セバスチャンさん!」
あのジジィ、真性のマゾなんだよ!? 正しく変質者なんだよ!?
そんなヤツがお岩さんを・・・!
その後の顛末を想像するのも恐ろしくて、あたしは目まいがした。
すぐ・・・すぐに助け出さないと手遅れになる!
「典雅殿、絹糸としま子はどこだ?」
門川君の声に、あたしはハッと気付いた。
そうだ。そういえば絹糸としま子の姿がどこにも見えない。
ひょっとして、さらわれたお岩さんの後を追っているんじゃ!?
きっとそうだよ! きっとあのふたりが助けてくれる!
希望が芽生えたあたしの耳に、主さんの金切り声が聞こえてきた。
「ちょいとあんたら! 遅いだろ! 今まで何してたんだい!?」
マロさん達の足元で、白ヘビが目を真っ赤にしてキィキィ怒鳴っていた。
「あ、主さん! いたの!?」
「いるよそりゃ! 腹立つ娘だね、まったく!」
「だって・・・主さんがいるのに、なんで暴れてるの!? このヤマタノオロチは!」
主さんは強力な退魔の力の持ち主なんでしょ!?
さっさと駆除してよ、こんな迷惑なまでに育った爬虫類なんて!


