神様修行はじめます! 其の四


燃え尽きかけていた生命力が、腹の底からマグマのように噴出してくる。


凍った血潮がガンガン解凍されて、頭と全身を超特急でグルグル駆け巡った。


ああ! いま滅火の力が使えなくて本当に良かった!


でなきゃ今頃、暴走して世界をこの手で滅亡させてたかもしれない!


闇の帝王に変化してしまうところだった!


「み、醜くて、悪かったわねぇぇ!!」


そりゃ確かにあたしは全然美人じゃないよ!


えーえー確かにそれは事実ですよ! でも、いくら事実だからって・・・


いま!? いま言うの!? それを!


しかもそんな、ものっすごい、しみじみ納得した口調で言われちゃったら・・・


あたし、どーすりゃいいのよ!? ええ!?


「しかもしかも、本人目の前にして言うか普通!?」


「醜い。あぁ、なんて醜い・・・」


「連射して言うかお前ぇぇーー!!」


「なんて僕は、醜いのだろう・・・」


「・・・・・・・・・・・・」


へ??


あたしは氷の地面をバシバシ叩いていた手を止めた。


言葉の意味が分からずに、キョトンと彼の顔を見上げる。


気がつけば、彼はあたしの目を見ながらも、あたしに話してはいなかった。


自分自身の心の中に語りかけているようだった。