神様修行はじめます! 其の四


洞窟を抜け、あの壁画の仕掛け扉も抜けた。


そしてあの恐怖の板橋の前に、みんなで肩で息をしながら立つ。


う・・・またこれを渡るのか。もうこれで何往復め?


「天内君、早く進んでくれ」


浄火、長さんと続き、三番目のあたしがビビッてたら、後ろの門川君にせっつかれた。


「で、でもさ、一度にこの人数で渡ったら、重量オーバーのアラームが鳴ると思うんだけど」


「システムもないのに鳴るわけがないだろう」


いやそりゃまあ、鳴りゃしないだろうけどさぁ!


でも大事なのはそこじゃなくて・・・!


「急いでいるんだ。早くしたまえ」


さらに門川君にせっつかれて、あたしは渋々足を前に動かした。


うぅぅ、怖いよぉ・・・。どうか崩れませんように!


祈りながら渡り始めた途端・・・・・・


「この先へは行かせない!」


突然、洞窟内に声が反響した。


みんな驚いて顔を上げ、声の主を探してキョロキョロする。


「・・・・・・戌亥!?」


先頭の浄火が大声をあげ、前を見ている。


見れば、橋を渡った向こう側に戌亥が仁王立ちしていた。


その手に持っている物を見て、あたしはギョッとする。


ち・・・ちょっと? 戌亥さん?


あなたその大斧・・・何に使うつもりなんですか!?