神様修行はじめます! 其の四


「・・・待て。となれば小娘、お前、もしや!?」


絹糸の言葉に、お岩さんが「あっ」と息を飲む。


みんなの不安な視線が、一気にあたしと浄火に注がれるのを感じて身を固くした。


誰とも目を合わせる事が出来ず、あたしは地面をじっと見つめている。


特に門川君の視線が、怖くて・・・


「天内君」


真剣な声で話しかけられて、あたしはビクッと震えた。


「君、もしや神の一族の能力が・・・?」


・・・・・・・・・・・・。


あたしは言うべき言葉を見失い、無言でうなづいた。


周囲の空気がザッと緊張し、張りつめる。


・・・そうだ。あたしの力は浄火によって奪われているんだ。


術失敗の連続は、単なる不調によるものじゃなかった。


恐らくこれは、子作りマシーンと因業ババの策略。


急に降って湧いた結婚話は、これが目的だったんだ。


あたしから力をもぎ取るために・・・・・・。


あたしはギュッと眉を寄せ、歯を食いしばった。


読めなかった。

気付けなかった。

因業ババの張り巡らした計略に。


また、ババの糸に絡めとられてしまった。


自分が狙われているのは、充分に分かっていたのに。