神様修行はじめます! 其の四


「お前たち、何者だ!? 断わりも無くこんな所まで入り込むなど、無礼であろう!」


威厳を取りつくろうように、長さんが厳しい声を出した。


「ここから立ち去れ! 今すぐに!」


「長のばーちゃん、こいつらは門川から来た連中だ」


「門・・・・・・!?」


もはや、声も出ない。


そんな様子で、長さんは目に見えてオロオロし始めた。


『やましい事、あります』って首から看板ぶら下げてるようなもの。


いったい何だっていうんだろ。やっぱり水と関係があるのかな?


―― ウニュ・・・


ん? なんだ?

視界の端で、何かが蠢いたような気がした。


さっき長さんが零した乳白色の水が、土に吸い込まれることなくその場に溜まっている。


白い色水っていうよりも、小麦粉の分量間違えちゃったシチューみたいだな。


―― ウニュ・・・グニュ・・・


・・・・・・え? あれ? 


あたしはキョトンとして、目を細めながらもう一度よく見直した。


今なんかこのシチュー、動いたような・・・?


―― グニュグニュグニュ!


・・・ぎょえぇ!? やっぱり動いたー!