神様修行はじめます! 其の四


死ぬどころか、ピッチピチに復活を果たして、サッサと立ち去ってるんですけど!?


「誰よ! ここが象の墓場だなんて言ったのは!」


「君だろう」


「水飲んだ途端に、奇跡の復活ってアリ!? あの水ってルルドの泉なの!?」


マンモスが存在してるってだけで奇跡なのに、和製版ルルドの泉まで?


常世島って、実はなんなの? 巡礼地?


それはともかく、あの水はこの目で見てちゃんと確認しなきゃ。


「みんな、あの水を見に行・・・」


―― スッ・・・


あたし達よりも先に、岩陰から泉に近づく人影が見えた。


天女の衣装のようにヒラリと揺らめく長い裾。小柄な、総白髪の老女。


あ、長さんだ! 無事だったんだ!


長さんは、まさか自分以外の誰かがここにいるなんて、夢にも思っていないんだろう。


彼女は躊躇なく泉に近づき、身を屈める。


そして、手に持った小さなツボに水を汲み始めた。


・・・・・・なにしてるんだろう?


いや、水汲んでるってのは、見りゃ分かるけどさ。