神様修行はじめます! 其の四


「浄火君、君は・・・・・・」

「あー? なんだよぉー?」

「非常に、人間が小さいな」

「あああぁっ!?」


男ふたりの間にバチッ!っと火花が散った。


「オレのどこが、ちっせえんだよ! お前こそ思いっ切り人の神経えぐる発言しやがって!」


「真に自分に自信を持つ者は、他人の発言など気にしない」


「お前は他人の全てを気にしなさ過ぎなんだよ!」


ワナワナ震える浄火を、門川君は冷め切った白い目で眺めている。


そしてメガネのブリッジ部分を指で押し上げ、これ見よがしに大きな溜め息をついた。


そして大げさに肩をすくめて『やれやれ』と首を振る。


そのタイミング。仕草。表情。


もう、まさにムカつく態度の理想形。パーフェクト。


これぞ門川永久の真骨頂だ。


高まるだけ高まった所をブスッとひと突きされて、浄火はキレた。


「この・・・・・・!」


「これこれ、およしよ。あんたが先に吹っかけたケンカじゃないか」


主さんが呆れた声で仲裁に入った。