神様修行はじめます! 其の四


あたしは絹糸を見た。


絹糸が、何とも言い難い表情であたしの疑問に答えてくれる。


「小僧を永久の自室に閉じ込めておるのじゃ」


「と、閉じ込め・・・・・・?」


「室内から思い切り冷気を放出させて、誰も部屋に近づけぬようにしておるのじゃよ」


「・・・・・・・・・・・・」


「お蔭で、誰も永久が消えたことには気づいておらぬ」


「ね、ねえ、それって大丈夫なの?」


思わず心配になるあたしに、門川君は平然と答える。


「大丈夫だ。いっときも休まずに冷気を放出しているから、ばれる心配は無い」


「いや、そうじゃなくて。凍雨君の体が大丈夫なのか? って聞いてるんだけど。あたし」


「心配ない。あの程度の冷気なら、一睡もせずに四~五日ぶっ通しで放出し続けても負担は無いさ」


「・・・・・・・・・・・・」


あたしは再び、絹糸を見た。


絹糸は、ものすごーく複雑そうな顔であたしに訴えている。


・・・・・・うん。分かった。


一刻も早く解決して戻らないと、凍雨君の命にかかわるんだね?


・・・・・・はぁ、全く門川君たら、もう。


いくら他に方法がないからって。


自分の力を基準にして物を考えるなって、何度も言ってるのに。


待ってて凍雨君! すぐに解決して救出に駆けつけるからね!