『この島へ来たせいで、みんなに迷惑をかけた』


その謝罪の言葉は、そのままお岩さんを苦しめる事に繋がってしまう。


そっか・・・・・・。


「一通りの事情は聞いた。岩さんのためを思って、君達はここへ来たのだろう?」


「うん」


「なら謝罪の必要はない。僕だって同じ判断をするさ。仲間達も」


「・・・うん」


「君が唯一、謝罪をすべきであるとするなら、それは・・・」


治療しているあたしの足元を見つめている門川君が、顔を上げた。


そしてやっぱり感情の読めない顔で、言った。


「僕を置いて、ここへ来た事だけだ」


「・・・・・・!」


「それだけは、どうしても許しがたい。深く反省したまえ」


「門川君・・・」


「僕達は絶対に離れないと誓ったろう?」


何があろうと、絶対に離れない。


そばにいれば、無敵。


それはあたし達が幾多の戦いを経て結んだ、固くて強い大切な誓い。


でもあたしはあの時、追いすがる彼を振り切って逃げ出した。


好き、だから。