神様修行はじめます! 其の四


「それが永久の成すべき事じゃ」


母親の嗚咽は高まり、号泣になる。


聞く者の胸が引き千切られるような、悲しい声で泣き続けた。


やがて、門川君を殴りつける勢いも消え去って・・・


ついに母親は、彼の胸にすがり付いた。


泣き叫ぶ声に、門川君は繰り返す。


「済まない。ごめんよ。ごめん・・・」


「わあぁぁ! う、わあぁぁーーー!!」


母親は門川君の背中に手を回し、必死にしがみ付く。


溺れた者が命綱を求めるように。


ギリギリの場所で悶え、神に救済を望む・・・


罪びとのように。



ああ 


どうか   どうか 


だれか



この 身を灼く荊棘の責めを  


この 耐えがたい喪失を


この 血を吐く地獄の苦しみを ・・・



ああぁぁぁ・・・



どうか  ・・・・・・!!!



門川君は、子どもの体ごと母親を強く抱きしめた。


母親の両目が破れるほどに見開かれ


笛のようにノドを鳴らして大きく息を吸い


震え・・・


そして・・・・・・


「お・・おおぉぉぉーーーー・・・・・・!」


母親は 天を仰いで慟哭し 



・・・・・・救いを、その手に・・・・・・。