神様修行はじめます! 其の四


じゃあ、なぜこの子は死んだ?


その理由は? 理由は・・・・・・


・・・・・・・・・・・・。


この子自身の、せい?


海岸には近づくなと、あれほど何度も言い聞かせたのに。


聞かなかった。


親のいいつけを守らなかった、この子が悪いの?


自分の責任でこの子は死んだ? 自業自得?


そんな事があるはずがない! 絶対にこの子の責任じゃない!


・・・・・・なら・・・・・・


この世で最も愛しい、この子の・・・


この、非業の死の責任は全て・・・・・・。



「それではあまりに哀れ。だからこそ、永久が受けるのじゃ」


辛すぎて、苦しすぎて、悲しすぎて。


誰かを責めなければ、とても生きてはいけない。


だから永久がそれを受け止める。


母親は、永久には罪など無いことを充分知りながら、責める。


そして・・・・・・


救われる。


やり場のない自責と苦悩と苦痛を、受け止めてくれる者の存在を知り。


これから自分が生きていく事を、ようやく許すことができる。