神様修行はじめます! 其の四


「認めるわけには、いかなかったでおじゃる。我らは決して、劣ってもいないし、惨めでもないと」


だから、反発した。


徹底的に抵抗した。あがいた。


そして、全てを壊しかけ


傷付け


失いかけ


そこまでして・・・・・・やっと気付いた。


「結局は自分達が一番、自分自身を『劣って惨めな存在だ』 と認めてしまっていた事に」



自分達が劣っていると思ったからこそ、『いや、そんな事はない』 と抵抗した。


自分達が惨めな存在でしかありえないこの世界を、壊そうとした。


自分達よりも上に立つものを、傷つけ、消し去りたかった。


そう・・・・・・


認めていなかったのは、誰よりも自分自身。


全ては、自分の内にあるものだったのに。



恥じるべきではなかった。


自分自身を卑下するべきではなかった。


そんな事をするひまがあるなら、胸を張るべきだった。


誇りを失い、自分達だけの世界で生きる者など、誰が認める?


自分ですら、認めぬ者を。


真に自分を信じ、誇りを持っているのであれば・・・・・・



「小さな世界でしか通用せぬ道理を、凶器のように振りかざしはせぬでおじゃる」