神様修行はじめます! 其の四


あちら側の世界から、『よそ者』扱いされてしまった彼らにとって・・・


この線引きは、まさにプライド。


決して譲れないものなんだ。


ジリジリと島民たちが、こちらに向かって身構えながら間合いを詰めてくる。


険しい表情には悪意や敵意が満ちていた。


あたし達を捕らえるつもりだ。


いけない、門川君を守らなきゃ!


こんな事態を引き起こしてしまったけど、せめて、自分のやるべき事はやらなくちゃならない。


・・・・・・せめて・・・・・・


せめて、あたしひとりの犠牲で済ませなければ!


「みんな、お願い待っ・・・!」


「・・・さぞや、気持ち良いでおじゃろう?」


あたしの声に被さるように、マロさんの沈んだ声が聞こえた。


(・・・・・・マロさん?)


マロさんは治療中の主さんとしま子を見守りながら、ポツンとひとり座り込んでいる。


こちらに、背を向けて。


彼の言った言葉の意味が分からずに、みんながその背中に注目した。


気持ちいいって、なにが? どういう意味?