そして我に返って声を荒げた。 「な、なんだとぉ!?」 「子どもを殺したのは、まぎれもなく大ウツボ。なのに当のウツボを差し置いて、無実のしま子を殺害すれば事は済むと?」 「う・・・」 「それは、不条理。いかにも納得するわけにはいかない」 反論に詰まった戌亥が、彼を憎々しげに睨みつけた。 あくまでも平常な態度のままの門川君とは、まるで好対照。