神様修行はじめます! 其の四


あたしは奇声を発して浄火に飛びかかり、体の上に馬乗りになった。


そして両手で浄火の首を絞めた。


十本の指に、体温と汗ばんだ皮膚の感触を感じる。


その生々しさを物ともせずに、あたしは強張った両手にぐいっと力を込めた。


「アマンダーーー!」


お岩さんが体当たりするように飛び込んでくる。


あたしの両手をつかみ、必死に揺さぶって絶叫した。


「やめてアマンダ! やめてー!」


「うああぁぁぁーーー!」


ノドも裂けよとばかりに、あたしは叫んだ。叫び続けた。


浄火はギュッと顔を歪め、歯を食いしばっている。


身動きもせず。抵抗もせずに。


首を絞められるがままに絞められ、耐え続けるその姿が・・・。


・・・・・・しま子の姿に、重なった。


(しま・・・子・・・)


浄火の顔にボタボタッと雫が何滴も上から落ちてきて・・・


あたしは、それが自分の涙なんだと気が付いた。


手が、震えて。


指から力が抜けて。


声が枯れ。


精も根も尽き果て、あたしは横倒れに倒れ込んだ。


そして・・・・・・


泣いた。