神様修行はじめます! 其の四


(しま・・・子・・・・・・?)


視界から、しま子が消えた。


・・・いたの。


いたの。たった今までここに。


目の前に。なのに・・・・・・。


なぜ、いない?


そして・・・・・・・・・。



あたしはペタンと地面に座り込み、片手を頭に当てて懸命に思い出す。


あれ? なんだっけ? 


しま子さっき、何て言ってたっけ?


ああそうだ。思い出した。


確か・・・・・・


『さよなら』って。


・・・・・・・・・・・・。


しま子が・・・・・・



しま子があたしにナイショで、絹糸に人間の言葉を習っていたのは知っていた。


だから。


だから、あたし、ずっと知らないふりしてた。


それで、すごく楽しみにしてたんだ。


どんな言葉を話してくれるのかな? って。


一番最初に、あたしにどんな言葉をくれるのかな? って。